ノルウェーのスタットオイルは1月末、モザンビークの天然ガス鉱区(A5-A)の買収を断念したと発表した。同社とモザンビーク政府は2年以上にわたる交渉を続けてきたが、結果的に合意に至らなかったという。イタリア炭化水素公社(ENI)が、この鉱区を買収する予定だ。

ポーランドで天然ガスの輸送を手がけるガス-システムが、バルト海の港湾都市シフィノウイシチェで運営する液化天然ガス(LNG)ターミナルの拡張工事を2022年末までに完工するという。『ロイター通信』などによると、生産能力を年間50億立方メートルから75億立方メートルに引き上げるという。2018年末から19年初頭にも拡張工事を開始するとしている。このLNGターミナルの再ガス化設備の稼働率は30%だが、18年に60%に増やす予定だ。

仏トタルは1月末、カナダ・アルバータ州北部のフォート・ヒルズで展開するオイルサンド(油砂)プロジェクトで、原油の生産活動を開始したと発表した。数カ月かけて生産量を日量18万バレルに引き上げるという。フォート・ヒルズプロジェクトの権益比率は、サンコアが53.06%、テックが26.05%、トタルが26.05%となっている。

トタルはまた、米メキシコ湾のバリ-モア深海油田の鉱区(ブロックMC607)で、石油の埋蔵を発見したと発表した。トタルは2017年7月、バリ-モア油田の権益の一部を米シェブロンから取得していた。現在の権益比率はシェブロンが60%、トタルが40%。

他方、トタルは2月5日、南米ガイアナ海盆の石油・天然ガス鉱区の権益取得に合意したと発表。カンジェ鉱区の権益取得ではカナダのJHIアソシエーツなどと、カヌク鉱区の取得ではスペインのレプソルなどと、それぞれ合意に至ったという。

トタルはこのほか、南アフリカ沖合で運営する石油・天然ガス鉱区(ブロック11B/12B)の権益25%をカタール国営石油会社(QP)に売却することに合意したと発表した。この鉱区は、南アフリカの南海岸から約175キロメートル離れたオウテニカ海盆に位置する。鉱区面積は1万9,000平方キロメートル。