米コロンビア大学国際公共エネルギー政策大学院のジェーソン・ボードフ教授はこのほど、シェール革命を占ううえで「次の10年が歴史的シフトに当たる」とし、とりわけ、世界の天然ガス供給で「カタールやロシアに代わり、米豪のトレードが2020年までに50%増加する」との見解を示した。(写真はイメージ。コロンビア大学)
ボードフ教授はまた、天然ガスの価格決定について言及し、これまでのように油価に連動するのでなく「需給関係を反映した価格決定が望ましい」としたうえで「安全保障面からもグローバルなエネルギーシステムの確立を図ることが必要」と強調した。また、アジア地域における天然ガス市場ブをつくろうとする動きのなかで「市場は十分な流動性を確保しなければならない。プライス・ディスカバリーをつくることが大切」との見方を示した。ハブになりうる都市として、現時点で東京や上海などよりもシンガポールが優位にあると付け加えた。
ボードフ教授は7日、都内で開催された「日本エネルギー経済研究所(IEEJ)とコロンビア大学特別セミナー」で講演した。