米シェブロンは11月6日、同社の子会社であるシェブロン・カナダがアルバータ州ケイボブ地域東部のデュバーネイ・シェール層を開発すると発表した。シェブロン・カナダは3年間かけて埋蔵評価を行ってきた。2019年後半にも生産活動を開始するという。
カナダのハスキー・エナジーは11月8日、カルメット・スペシャルティ・プロダクツ・パートナーズ(CLMT)から米ウィスコンシン州スーペリア製油所(精製能力は日量5万バレル)の買収手続きを完了したと発表した。これにより、ハスキーの総精製能力は日量39万5,000バレルに拡大するという。買収対象には、製油所のほか、アスファルト・ターミナル2カ所、燃料ターミナル2カ所、原油・石油製品在庫などが含まれるという。
一方、カナダ・クウェート・ペトロケミカル・コーポレーション(CKPC)とカナダ・アルバータ州スタージョン郡は10月末、石油化学コンプレックス(複合施設)の建設に合意した。CKPCは、プロパン脱水素プラントのほか、ポリプロピレン施設をつなぐパイプライン・鉄道といったインフラ関連の開発事業を手がける予定だ。
ところで、在日カナダ大使館は11月9日、都内で「カナダ エネルギー貯蔵セミナー」を開催した。同国における蓄エネルギー技術や商業化の動向、水素ガスの活用事例などについて専門家が最新事情を紹介した。
セミナーでは、同大使館で投資・資源エネルギー・先端製造業部を担当するアンドレア・クレメンツ参事官が「カナダ政府は2020年に二酸化炭素(CO2)を排出しないエネルギーの比率を90%に引き上げる目標を掲げている。より効率的な技術開発に取り組んでいる。再生可能エネルギー、エネルギー貯蔵に関心を払ってもらい、ビジネスチャンスにつながることを期待する」と強調した。
また、カナダのエネルギー貯蔵の業界団体「エナジー・ストレージ・カナダ」の創設者であるカム・カーバー氏(サウスコット・ベンチャーズのプリンシパル)が講演し「カナダのテクノロジーを追求する機会となる」とし、日本企業などに積極的な投資を呼びかけた。
このほか、ハイドロジェニックスのアジア・セールス・ディレクターのマークン・ストゥープ氏が、水素ガスの活用事例やエネルギーマネジメントにおける水素の役割などについて説明した。