ブラジル国営ペトロブラスは814日、パラグアイでの資産を売却すると発表した。ペトロブラスの子会社は現在、現地で燃料・液化石油ガス(LPG)・潤滑油の販売事業などを手がけている。サービスステーション(SS) を約200カ所、コンビニエンスストアを113カ所で展開しているという。また、3つの空港にジェット燃料を供給している。ペトロブラスは7月初旬、負債返済の目的で現地子会社の売却に踏み切ると発表し、今回、その詳細をあらためて公表した。

 また、ペトロブラスは7月初旬、カンポス海盆のマロンバ油田の権益70%を売却すると発表した。現在の権益比率はペトロブラスが70%、米シェブロンが30%。この油田はパパテッタ油田近くの浅海に位置している。

 一方、ブラジルでは、FSバイオエネルギアが816日、トウモロコシを原料とする世界最大規模のエタノールプラント(マットグロッソ州)が稼働したと発表した。第1期でトウモロコシを年間2,200万ブッシェル処理し、エタノールを年間6,000万ガロン、コーン油を同6,200万トン、飼料を同17万トン生産するという。投資額は11,500万ドル。プロジェクトの運営母体は、伯フィアグリル(本社:ルッカス・ド・リオ・ヴェルデ市)と米サミット・アグリカルチャル・グループの合弁会社(JV)である。

 このほか、ブラジル公正取引委員会(CADE)82日、コングロマリット(複合企業体)のウルトラパールの石油販売子会社であるイピランガによる競合関係にあるALEの買収申請を却下すると発表した。イピランガは昨年6月、ALEを約7億ドルで買収すると発表。その際、独占禁止法に抵触することを避けるため、自社資産を売却すると提案したが、CADEから承認は得られなかったようだ。

 ところで、ブラジル国家石油庁(ANP)7月末、6月のブラジル国内の原油生産量が、前月比0.8%増の日量2675,000バレルだったと発表した。10年前に発見されたばかりのプレソルト埋蔵層における原油生産量は、同6.4%増の日量1353,000バレルだったという。