8月1日付のサイト『プレミアム・タイムズ』によると、ナイジェリアのカチク石油資源相は、レッキ自由貿易区でダンゴート・グループが計画する製油所の建設現場を訪問し、計画どおり、2019年までの稼働を要請した。ナイジェリア政府は、石油製品の自給率を上げるため、ダンゴート製油所稼働に期待しているという。
ナイジェリアではこのほか、北部カツィナ州で製油所の建設を計画していることが判明した。同州商工部の幹部が明らかにしたという(7月30日付の『ヴァンガード』)。同幹部は、建設用地の使用をブラック・オイル・エナジーに認可済みとした。
一方、OMVペトロームは7月半ば、ルーマニア南東部のプラホヴァ県プロイェシュティ近郊のペトロブラジ製油所(日量9万バレル)で、鉄道関連の拡張工事が完了したと発表した。1.4キロメートルの線路がディレードコーカー(DCU)近くに敷設され、既設の4つの線路と合わせて運用される。投資額は170万ユーロとされる。ディレードコーカーとは、重油を軽質の製品に転換するため、製油所で使用されるプロセスの一つだ。
他方、製油所を閉鎖する動きも出ている。イスラエルのハイファ・ケミカルズは8月1日、ハイファ湾岸の化学プラントを閉鎖するとともに、従業員を解雇すると発表した。同社のタンクが破損した場合、有害物質が大気中に放出される危険性からハイファの裁判所がアンモニアタンク(生産能力は1万2,000トン)の解体を命じていた。ハイファ・ケミカルズは、裁判所の命令に従ったとしている。
このほか、本サイト「エネルギーコンフィデンシャル」(8月7日付)で取り上げたように、ウガンダ初となる製油所建設プロジェクトに暗雲が立ち込めている。2年前に受注を決めたロシアのRT-グローバル・リソーシズに続き、この工事を請け負うエンジニアリング大手の中国石油工程建設(CPECC)が今年6月に撤退したとの報道が伝わる。当事者間の「内輪もめ」が原因とされるとの見方のほか、事業開始後に実態のはっきりしない企業の関与が取り沙汰されるなど、参加企業が事業継続に及び腰となったようだ。今後、プロジェクトが頓挫する可能性も否定できない。