再生可能エネルギーの開発に関連し、米国では太陽光や風力といった発電能力が高まっている。ネバダ州では、集光型太陽熱発電(CSP)のプラントがフル稼働に達するなどの情報が伝わっている。(写真はクレセント・デューンズ、クレセントのHPから)
米エネルギー情報局(EIA)は3月初め、2016年の米国電力網に接続される発電施設の能力が26ギガワット(GW)になるとの予測を公表した。このうち、太陽光が9.5GW、天然ガスが8.0GW、風力が6.8GWを占めた。予測数字はモデル推算値でなく、これまでに公表された発電能力の増強計画などを含めたデータに基づくとしている。
米ネバダ州では、クレセント・デューンズと呼ばれる集光型太陽熱発電(CSP)のプラントがこのほど、フル稼働に達した。EIAによると、クレセント・デューンズの発電能力は110メガワット(MW)で、エネルギーの貯蔵システムを備え、日没後10時間にわたり、発電を継続することができるという。2015年12月に全米における太陽光発電能力の占有率は、太陽電池による発電(PV)が53%、分散型PVが38%、CSPが8%となっている。米カリフォルニア州、アリゾナ州、ネバダ州のCSP発電をみると、総発電能力が1,777MWに達し、クレセント・デューンズはカリフォルニア州の400MWに次ぎ、全米第2位のCSPプラントである。
一方、米エネルギー省(DOE)のバイオエネルギー技術部門(BETO)は3月半ば、統合型バイオファイナリー(バイオマスを原料にバイオ燃料や樹脂などを製造するプラントや技術)の操業にかかわる情報提供を公募すると発表した。対象は、木質系バイオマス、農業残渣、藻類、都市から出るゴミなど。バイオファイナリーの規模は、原料を投入する量によりさまざまだが、日量1トンから1,000トンになるとしている。