今週は、世界における再生可能エネルギーの最近の動きについて、10日と13日の2回に分けて紹介する。

ドイツのAPKとハンガリーのMOLグループは8月2日、プラスチックのリサイクル事業で提携することに合意したと発表した。第1段階として、ドイツのザクセン=アンハルト州メルゼブルクでAPKの新プラント建設に取り組むという。プラントは、APKが開発した溶剤を利用するプロセスでプラスチック・リサイクルを目指す。

トリナ・ソーラーは8月3日、単結晶PERC両面ガラスモジュール(258メガワット=MW)をベトナム最大の民間太陽光(PV)プロジェクトに供給すると発表した。発電所は、ニントゥアン省の省都ファンラン=タップチャムに位置し、敷地面積は264ヘクタール。建設工事は2019年6月30日までに完了する予定だ。投資額は総額約2億2,000万ドル。この施設はベトナム初の風力と太陽光を組み合わせた発電所となり、同国の再生可能エネルギーへの転換に大きな役割を果たすと期待される。

一方、米エネルギー情報局(EIA)は8月4日、2017年の米国における発電向け石炭消費量が、6億6,100万ショートトン(st)で、1983年以降で最低となったことを公表した。消費量と輸送量は、4年連続で減少した。発電向けの消費量は、石炭の生産量が過去最高となった2008年と比べ、36%減となった。また、17年の発電用石炭の輸送手段は約70%が鉄道で、残りは船舶・トラック輸送などだった。

このほか、イタリア炭化水素公社(ENI)とSnam4Mobilityは8月6日、イタリアへのCNG(圧縮天然ガス)ステーション20カ所の建設に合意したと発表。Snam4は、ENIの燃料ネットワーク内のCNGステーションの設計・建設・運営役務を担当する。また、バイオメタンのサプライチェーンを構築し、CNGの再生可能原料化を進める。Snam4Mobilityは、イタリアの天然ガス輸送・貯蔵会社Snamの子会社。