米エネルギー情報局(EIA)は6月25日、2016年における米国の炭化水素ガス液(HGL)の消費量が、2010年比で12%増の9億2,800万バレルだったと発表した。価格は総額ベースでみると、10年比で41%減の320億ドルとなり、03年以降で最低になったという。テキサス、ルイジアナ両州で消費全体の75%を占めた。

他方、EIAは6月19日、2017年における米国の天然ガスプラント液(NGPL)生産量が日量370万バレルで、10年と比べ倍増したと発表した。アパラチア地域を中心とするシェールガスの増産が寄与した。エタン需要が増加した16年以降、天然ガスからのエタン回収量が増えたという。

EIAはまた、エネルギー中長期予測で、自動運転の普及によって軽量自動車の走行距離が、2050年までに17年比18%増の3.3兆マイルに増えるとの見通しを発表した。

米地質調査所(USGS)は6月22日、テキサス州のイーグル・フォード地域における原油埋蔵量が85億バレル、天然ガスは66兆立方フィート、天然ガス液(NGL)が19億バレルとの見通しを公表した。イーグル・フォード地域は、メキシコとテキサス州の国境、テキサスとルイジアナの州境に分布している。

ところで、6月21日付の『ロイター通信』によると、米中貿易摩擦をめぐり、トランプ米政権が、輸入額500億ドル相当に対する中国への関税引き上げにかかわる報復措置で、中国が9月以降、米国産原油の輸入を減らし、ロシアやサウジアラビアに切り替えるという。

このほか、ブルームバーグ・ニュースは6月20日、米パイオニア・ナチュラル・リソーシーズの会社幹部が、パーミアン盆地での原油生産量は日量約300万バレルとした上で、今後数カ月以内にパイプラインの輸送能力が限界に達し、一部の企業が生産活動を止めざるを得ない状況が現地味を帯びると報じた。