インド国営石油会社(IOC)がグジャラート州で計画するコヤリ-サンガナー(KSPL)パイプラインの拡張プロジェクトが当局から認可されたという。10月30日付のサイト『エコノミック・タイムズ』によると、このプロジェクトで、輸送能力を現行の年間460万トンから同600万トンに引き上げるという。投資額は約4,200万ドル。計画では、ヴァドダラやパーリなどでポンプステーションも増強する。

インド最大規模の液化天然ガス(LNG)輸入会社であるペトロネットLNGが、カタールでのLNG拡張プロジェクトに出資を検討していると現地紙が報じた。11月10日付のサイト『LNGワールド』などによると、ペトロネットは現在、カタールのラスガスと年間750万トンのLNG輸入契約を締結し、LNG液化施設の権益5%を保有しているという。

米シカゴの橋梁鉄工会社であるCB&Iは10月末、インドHPCLミタル・エナジー(HMEL)から、エチレンプラントのライセンス供与と基本設計役務(FEED)を受注したと発表。インド北部のパンジャブ州でHMELが運営するグル・ゴービンド・シング製油所にプラントを建設する予定だ。契約対象には、分解ガソリン水素化脱硫装置などが含まれるという。HMELは今後、エチレン製造能力を年間150万トンに拡張することを目指す。

11月10付のサイト『ムンバイ・ミラー』は、米メリーランド大学の研究で、インドの二酸化硫黄(SO2)排出量が2007年以降で50%増加したことが判明したと伝えた。これに対し、中国のSO2排出量は同期間で75%減少したという。結果として、インドは中国を抜き、世界最大のSO2排出国となったとしている。SO2の排出源については、中印とも石炭火力発電プラント、石炭を燃焼させている工場で占められるようだ。

ところで、米エネルギー情報局(EIA)がさきに公表したエネルギー予測によると、インドで建物におけるエネルギー消費量が2040年までに世界最大になるとしている。電力と天然ガスの需要増とエネルギー消費機器の利用拡大が要因という。EIAは、2015~40年の間にインドの住居・商業ビルのエネルギー消費量の伸びは年率2.7%で、世界最高になるとし、伸び率は世界平均の2倍と予測する。