東芝は1日、米国原子力規制委員会(NRC)に対し、改良型沸騰水型原子炉(ABWR)設計認証(DC)の更新申請を取り下げたと発表した。米国内での電力価格低迷に伴う新規建設案件が当面見込めないことなどから、DC更新は現時点では必要ないと判断したという。東芝は、1997年に取得したABWRのDCが2012年に有効期限を迎えるにあたり、NRCの再審査により有効期限の延長をするため、2010年から更新申請を行ってきた。

他方、米国テキサス州のサウステキサスプロジェクト(STP)原子力発電所3・4号機としてABWRを建設する計画については、今年2月にNRCから建設運転の一括許可(COL)の承認を得ており、今後電力市況を見極めながら建設開始を検討中としている。