エンジニアリング大手の米KBRは8月初旬、ナイジェリアLNG(NLNG)からボニー島で展開する液化天然ガス(LNG)ターミナルの拡張プロジェクトの基本設計(FEED)役務を受注したと発表した。このプロジェクトでは、第7系列を新設するほか、第6系列の共用液化プラント(CLU)も建設する計画という。(国旗はナイジェリア)

一方、英蘭系ロイヤル・ダッチ・シェルは今夏、ナイジェリアのボンガ・サウスウエスト油田開発を2019年まで延期すると発表した。シェルの現地関係者は、ナイジェリア政府と生産分与契約(PSC)で交渉中とした上で、18年中に交渉を終えるとの見通しを示した。シェルのほか、エクソンモービル、仏トタル、伊ENI、ナイジェリアの国営石油会社(NNPC)が、ボンガ・サウスウエスト油田の権益を保有する。

このほか、モザンビーク国家石油院(INP)は8月7日、米エクソンモービルがすでに同国で落札した鉱区の探査権にかかわる契約を9月に締結すると発表した。INPはまた、イタリア炭化水素公社(ENI)と南アフリカ共和国のサソルの複合企業体(コンソーシアム)とも契約を締結するとしている。エクソンモービルが落札した鉱区の入札は2014年に実施されたが、その後、契約条件の見直しなどで、契約締結が遅れていたという。

タンザニア石油開発公社(TPDC)は8月6日、隣国のウガンダにつなぐ天然ガスパイプライン建設にかかわる事業化調査(FS)を実施したと発表した。このパイプラインは、タンザニアのダルエスサラームとウガンダを結ぶもの。タンザニア南部沖合にある天然ガス田の可採埋蔵量は57兆立方フィートとされる。両国は2016年、ウガンダ産原油をタンザニアの港に輸送する原油パイプラインの建設でも合意済みだ。

ところで、ウガンダ初となる製油所(精製能力は日量6万バレル)建設プロジェクトを手がけるアルバーティン・グラーベン・リファイナリー・コンソーシアム(AGRC)は8月3日、製油所の基本設計(FEED)役務をイタリアのエンジニアリング会社であるサイペムに発注したことを明らかにした。製油所の建設場所は、ウガンダ西部のホイマ県カバーレ。

また、トタルは7月31日、ガボンにある子会社(トタルガボン)が同国南部のラビ-コウンガ油田の権益32.9%をアサーラ・アップストリーム・ガボンに売却したと発表した。『ロイター通信』などによると、売却額は約1億ドルという。アサーラ・アップストリームは、英アサーラ・エナジーの子会社である。