最近のインドにおけるエネルギー業界の動きを2回に分けて取り上げる。

インド国営のヌーマリガー・リファイナリー(NRL)は2月28日、米国向けにワックス80トンを初めて輸出したと発表した。NRLはこのほか、2月にワックス64トンをポルトガルに、86トンをエクアドルにそれぞれ輸出したという。

インド国営石油天然ガス会社(ONGC)は2月27日、ボカロ炭層メタン(CBM)プロジェクトが開始したと発表した。ゴミア鉱区で1基目となるCBM井でスタートしたという。1年間に30井を掘削する予定としている。

一方、インド国営石油会社(IOC)は、ベトナムの石油精製・販売会社であるビンソン・リファイニング&ペトロケミカル(BSR)の公募に入札した。3月4日付のサイト『エコノミック・タイムズ』によると、IOC以外にインドネシアのプルタミナ、ベトナムのペトロリメックスなど、少なくとも3社が入札に関心を示しているという。BSRは、ベトナム国営ペトロベトナムの子会社。BSRは、株式49%の売却を予定している。

インドのエッサール石油&天然ガス探鉱・生産会社が、西ベンガル州のラニガンジ鉱区でシェールガス開発を近く申請する見通しだ。現地からの報道によると、ラニガンジ鉱区のシェールガス埋蔵量は7.7兆立方フィートで、現在、同鉱区では炭層メタン(CBM)が生産されているという。

インド国営ONGCビデッシュ(OVL)とイランのIDROオイルが、イラン南西部のフーゼスタン州のサザンガード油田の共同開発への入札に合意したようだ。3月6日付のイラン国営『IRNA』が伝えた。この油田は2009年に発見され、原油埋蔵量は推定約50億バレルとされる。

ところで、IOCと国営バハラート石油(BPCL)が、インド国営天然ガス会社(GAIL)の株式をそれぞれ26%ずつ取得する計画であることが判明した。3月18日付の『ブルームバーグ・ニュース』によると、買収額は30億8,000万ドルという。