2017年7月以降、原油相場と米株式相場との連動性が極めて高くなっている。当該期間の相関係数は0.965に達し、「ガソリンと原油」、「灯油と原油」などのクラックスプレッドに匹敵する高さとなっている。ガソリンや灯油は原油を精製して生産される石油製品であるためにその連動性が高いとされる。しかし、株式インデックスであるニューヨークダウとWTI原油価格がなぜここまで密接に連動しているのだろうか。

2016年6月の英国の欧州連合(EU)からの離脱決定(ブレクジット)以降、2017年4月まで、原油相場は米長期金利やドルインデックスなどの金融市場との連動性を一層強めていたが、その後の市場間の相関性を調べてみると、直近の市場の動きは、「よい金利上昇と悪い金利上昇」の狭間で揺れ動いている姿が垣間見える。当レポートでは、原油先物市場から金融市場の行方を分析することとした。

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