アフリカ特集の最終回は、ナイジェリアを取り上げる。ナイジェリア国営石油会社(NNPC)やナイジェリアのコングロマリットであるダンゴート・グループなどの最近のエネルギー分野における動きについて紹介する。

ナイジェリア政府とナイジェリアン・アジップ・オイルは5月半ば、ニジェールデルタに製油所(精製能力は日量15万バレル)を建設することに合意した。アジップは、イタリア炭化水素公社(ENI)の子会社である。4月10日付のサイト『ヴァンガード』によると、建設予定地は、オイル・プロスペクト・リース(OPL)245鉱区にあるザバザバ油田の近くという。

ナイジェリアのコングロマリットであるダンゴート・グループのアリコ・ダンゴート社長は4月半ば、ダンゴート・オイル・リファイニング・カンパニーが建設する製油所の運営主体をナイジェリア証券取引所に新規上場する計画であることを明らかにした。4月11日付のサイト『プレミアム・タイムズ』などによると、ダンゴート社長は、ラゴス州で予定する製油所の新設計画に関連し、原油処理を自国で行うことで、原油の輸出、石油製品の輸入を減らすことができ、輸送にかかるコストを引き下げられるとの見方を示したという。製油所の完成は2019年の予定だ。

ナイジェリア国営石油会社(NNPC)は4月初め、国内で天然ガスのフレア(排出される未利用のガス)排出量を2006年の36%から2016年は10%まで削減したと発表。2006年のフレア排出量は日量25億立方フィートだったのに対し、天然ガスの国内消費量は日量3億立方フィートに過ぎなかったとしている。ちなみに、ナイジェリアの天然ガスフレア排出量は世界で第7位という。

このほか、ナイジェリアのカチクゥ鉱物資源相は4月末、ニジェールデルタで横行する違法な石油精製業者への対策として、同国政府が違法な製油所をモジュール式の小規模製油所に置き換える計画で石油精製業者と交渉している事実を明らかにした。4月25日付のサイト『ディス・デイ』などが報じた。